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親の家は、ある日突然「空き家」になるわけではありません。
入院が長引いた。施設に入ることになった。子どもと同居することになった。きっかけは家庭によって違いますが、住む人がいなくなったあとに、家族が急に判断を迫られることがあります。
総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家数は900万2千戸、空き家率は13.8%とされています。
この数字は大きな社会問題に見えますが、子ども世代にとっては「親の家をどうするか」というかなり身近な話です。
空き家にしない準備は、売却を急ぐことではありません。
まずは、親の家を誰がどう見守るかを決めておくことです。
この記事で分かること
- 親の家が空き家になりやすいきっかけ
- 空き家にしないために家族で決めておくこと
- 親に話す時の自然な言い方
- 家を残す・貸す・売る前に確認したいこと
- 次に読むとよい記事
まず結論
親の家を空き家にしないために、最初から売却や相続の結論を出す必要はありません。
先に決めておきたいのは、次の5つです。
- 親が長く家を空けた時、誰が鍵を持つか
- 郵便物や固定資産税の通知を誰が確認するか
- 草木、雨漏り、換気を誰が見に行くか
- 家の中で捨ててはいけないものをどこにまとめるか
- 住まなくなった時に、残す・貸す・売るのどれを候補にするか
ここまで決まっていれば、急に親が入院した時や施設に入った時でも、家族が慌てにくくなります。
空き家は「住まなくなった後」から困る
実家が空き家になると、最初に困るのは大きな手続きではありません。
たとえば、こんな小さなことから始まります。
- 郵便受けに通知や請求書がたまる
- 庭木が伸びて、隣の家にかかる
- 台風のあとに雨漏りしていないか分からない
- 固定資産税の通知を誰が見たのか分からない
- 家の鍵を誰が持っているのか、兄弟姉妹で共有されていない
こういうことは、ひとつひとつは小さいです。でも、誰も担当を決めていないと、あとでまとめて家族の負担になります。
「まだ親は元気だから大丈夫」と思っていても、入院や介護は予定通りには来ません。だからこそ、家をどうするかの結論ではなく、家を空けた時の見守り方だけでも先に決めておく意味があります。
空き家にしないために決めておく5つ
1. 鍵を誰が持つか
親が入院した時、家に入れないと保険証、お薬手帳、着替え、郵便物の確認ができません。合鍵を誰が預かるか、またはどこに保管するかを決めておきます。
2. 郵便物を見る人
固定資産税、保険、介護、年金、公共料金の通知が届くことがあります。誰が月に一度見るかを決めておくだけでも、見落としを減らせます。
3. 家の様子を見に行く頻度
換気、雨漏り、庭木、ポスト、玄関まわりを誰が見るかを決めます。遠方なら近所の親族や管理サービスを検討することもあります。
4. 捨ててはいけないものの置き場所
権利証、固定資産税通知、保険証券、年金書類、写真、印鑑などは、片付けの時に紛れやすいものです。親が分かる範囲で、保管場所だけ確認しておきます。
5. 住まなくなった時の候補
すぐ売ると決めなくても、残す、貸す、売る、親族が使うなど、候補だけ話しておくと後で揉めにくくなります。
親に話す時は「空き家」から入らない
親にいきなり「この家、将来どうするの?」と聞くと、重く受け取られることがあります。
親にとって実家は、ただの不動産ではありません。長く住んできた場所であり、思い出もあります。だから最初から売却や処分の話にしない方が自然です。
言うなら、こういう形が話しやすいです。
「もし入院が長くなった時、郵便物だけ誰が見るか決めておこうか」
家を手放す話ではなく、生活上の確認として話せます。
「台風のあとに雨漏りしていないか、誰が見に行くか決めておきたい」
家を大切にするための話なので、親も受け入れやすくなります。
「大事な書類だけ、捨てないように置き場所を聞いておいていい?」
財産を聞き出すのではなく、紛失を防ぐ確認として伝えられます。
大事なのは、親の家を急いで処分する話にしないことです。まずは、親が家を空けた時に困らない準備として話す方が進めやすくなります。
兄弟姉妹がいるなら先に共有する
実家の話は、親だけでなく兄弟姉妹との関係にも影響します。
一人だけが親に聞き始めると、あとで「勝手に進めた」と受け取られることがあります。
先に兄弟姉妹へ、次のように共有しておくと安心です。
「親が急に入院したり、家を空けることになった時に困らないように、鍵・郵便物・大事な書類の場所だけ確認しておこうと思う。
売るとか相続の話ではなく、まずは管理の確認です」
この一言があるだけで、家族間の不信感を減らしやすくなります。
空き家のまま放置しないために
国土交通省の空き家対策情報でも、適切に管理されていない空き家は周囲に悪影響を及ぼすおそれがあると案内されています。
令和5年12月施行の改正空家法では、放置すれば特定空家になるおそれのある空き家が「管理不全空家等」として指導や勧告の対象になる場合があります。
難しく考えすぎる必要はありません。家族が最初にやることは、法律を細かく読むことではなく、実家の所在地、鍵、郵便物、管理担当、相談先を確認することです。
すでに荷物が多い場合は、片付けの範囲を先に決める
親の家を空き家にしない準備では、家をどうするかだけでなく、中に残っている物をどう扱うかも重要です。売却を考えるなら、家族で確認する物と、業者に任せる作業を分けておくと進めやすくなります。
チェックシートで整理しておく
親の家を空き家にしない準備は、実家だけの話ではありません。入院、保険、書類、片付け、相続前の確認ともつながっています。
当サイトでは、親が元気なうちに確認しておきたい20項目を無料PDFにまとめています。まずは、家・書類・連絡先の確認から使ってみてください。
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実家が空き家になった後に起きやすい管理・近隣・家族間の問題を整理できます。
空き家になる前後で、捨ててはいけない書類や大切なものを確認できます。
売却を考える前に、名義・片付け・家族の合意を整理できます。
